産後クライシスで離婚しないための4つのポイント

産後クライシスという言葉を聞いたことありますか?
出産までは仲が良かった夫婦が、出産後急激に夫婦仲が冷めて、
うまくいかなくなる。それを産後クライシスと呼びます。
その時期に離婚する人は、全体の60%とも言われています。
ですが、離婚して後悔する人も少なくありません。
ここでは、産後クライシスで離婚しない為の4つのポイントをお伝えします。

産後クライシスとは?

産後クライシス(さんごクライシス)とは、出産後から2 – 3年ほどの間に、夫婦仲が悪化するという現象を指し、2012年にNHKが提唱した用語である。

産後クライシス – Wikipedia

簡単に言うと『産後急激に夫婦仲が悪くなる現象』のことです。

産後は、ホルモンの変化もあり、イライラしたり攻撃的になったり、してしまうものです。素直になりたくても、育児不安やパパの非協力的な態度が、心理的距離を遠く引き離してしまうこともあります。

当カウンセリングにいらっしゃる方も、産後のわだかまりを残したまま、こじれていたり、「離婚」にならないまでも、価値観の違いを認識してしまう一大イベントです。
こういう時は、お互いに対する「理解と姿勢」がいつも以上に大切になってきます。

産後クライシスには人間のストレスの3大要因が全て含まれている。

私たちのストレスの3大要因

私たちのストレスは、大きく分けて3つと言われています。
しかし、3つのストレス全てが入っているのが、
産後だとも言え、とても大変な時期なのです。

・社会的要因(環境要因)…
子どもを出産し、普段できていたことが
出来なくなる。
子育てに追われ、授乳に追われ、
夜も眠れない日々が続き…
なかなかリフレッシュする時間が取れない。等

・心理的要因…
初めての子育てで不安だったり、
子育てを教えてくれる人が身近におらず、
安心できなかったり、
困っているのに、
子どもの体調管理や、
食事など成長に応じての変化についていけるか、
不安だったり、
母として自分の対応に自信がなかったり、
旦那さんの反応にイライラしたり、
母子だけの生活が
世間に置いて行かれたような、
気持ちになったり。等

・身体的要因…
産後の体調が思わしくなかったり、
悪露がなかなか終わらなかったり、
体力が低下してしまったり、
産後の体形が気になったり、
お乳の出が悪くて、気になったり、
乳腺炎になったり。等

そして、この身体的要因は、
外傷や病気だけではなく、
ホルモン要因も含みます。

女性ホルモンの身体への影響度をご存知でしょうか?

母子世帯調査から解ること。

厚生労働省が5年に1度、
全国の母子家庭を対象に行う母子世帯等調査するデータがあります。

「末っ子が何歳の時に離婚したか」という項目が
あるのですが、その中に、

「0~2歳」
「3~5歳」
「6~8歳」

とあります。
あなたは、どの年齢が多いと思いますか?

・・・

正解は、「0~2歳」期。

この頃の離婚が全体の3割近くを占めています。

この時期は、どうしてもホルモンの影響で、
我慢できず、他人にイライラしたり、
不安や孤独にさいなまれたりするものなのです。

産後クライシスで離婚も視野に入れている方からのご質問

============

こんにちは。
以前に問い合わせしたことがある佐々木(仮名)です。

主人との激しい喧嘩をきっかけに、
現在2ヶ月ほど別居中です。

最近は、子ども(8か月)を交えて食事をしたり
出かけたりしています。

しかし、一緒に生活を再開するとなると
まだ心に抵抗があり、正直別居の方が気が楽です。

まだ子供達が小さいので何も聞いてきませんが、
こんな家族の形はイビツで修正すべきなのではと迷っています。

少しずつでも、一緒の時間を取り戻して
リハビリすべきでしょうか?

でも、また過ごす時間が増えればお互いに
喧嘩をしてしまうキッカケを増やすだけかもと
怖い気持ちもあります。

離婚をした方がいいのかも…とよぎることもあります。
何から始めれば良いのでしょう?

(仮名)佐々木さん・30代女性

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佐々木さん、大変な中、良く頑張っていらっしゃいますね。

『こんな家族の形は、イビツで修正すべきなのではと、迷ってしまいます。』とのことでしたが、

無理強いしないでください。

夫婦や家族の形は、正論や常識とは違います。
佐々木さんが、楽で受け入れやすいことから、で大丈夫ですよ。
あなたの気持ちが大切な時期なのです。

産後クライシスで離婚しないための4つのポイント

(1)心が「嫌だ。」と思う事はするな。

まず、、、
出産!お疲れ様でした!!

初めての経験で戸惑ってらっしゃるかもしれませんね。

母になるのは、予想以上に大変なことで、
戸惑うのも無理はありません。

自分ペースで進まずイライラしたり、
子どもの夜泣きに、こちらまで泣きたくなったり、
気が利かない旦那さんにイライラしたり、
大丈夫ですよ。

私も、印象的な出来事として、
夫と自分の母親に怒鳴り散らしたりしていました。
今思うと、なぜそうしたのか忘れていますが…(笑)

出産は、
あなたが思っている以上に、体は変化し、
精神も消耗します。

あなたは、新たな命を生み出し、
そして育むことをしているのです。

今は「したくないことは、(出来る限り)
しない方がベスト」です。

不安な中、無理して同居する必要はありません。

大丈夫だよと思える時期でいいです。

(2)女性ホルモンの影響を考える。

https://www.kireilife.net/contents/kyushuouen/hotinfo/53-23.html

女性の身体は、
妊娠したら女性ホルモンを多量に分泌して、
免疫系を下げます。
逆に分娩後はエストロゲンを下げて、

免疫系を元に戻すなど、
出産を通してたくさんのホルモン調節がされています。


そして出産を終えると、
急増していた女性ホルモンが一気に減少することで、
ホルモンバランスが乱れます。

すると、自律神経が乱れ、精神安定作用のある
セロトニンの分泌が悪くなり、イライラしやすくなったり
涙もろくなったり、不安や孤独を感じやすくなり、
情緒不安定になりやすくなる訳です。


母乳を出すホルモン「オキシトシン」が多くなると、
赤ちゃんやパートナーへの愛情を感じたり、
幸福感が増し苦痛を和らげたりします。

・・・が!!!

一方で、イライラや攻撃性も高まることが解ってきています。

ですから、
エストロゲンの急激な低下、
セロトニン等の作用によって、


イライラや感情の起伏が激しかったり、
奥さんがホルモンの影響を考えず、
自分の感情こそが真実だと認識して、
別居や産後クライシスに陥る場合も多いのです。

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そう、仕方ないのです。

生理の時にイライラする…なんかの時も、

しかも、初めての育児で大変なのに、

旦那さんも協力してくれず不満がたまる…。

許せない、信じられない、

程度差はあれど、そんな気分に…『なるもの!!!』なのです。

しかし、そう簡単にも言ってられません。
妊産婦の産後1年以内のママの死因ベスト1をご存知ですか?

妊産婦の産後1年以内の「ママの死因NO1」をご存じでしょうか?

…それが産後うつから発展する…『自殺』です。

https://www.asahi.com/articles/ASL9473MVL94ULBJ00Z.html

信じられますか?
かわいい赤ちゃんが生まれて、

(または妊娠中に…)

でも、それ以上にママのこころは苦しく、
何も出来ないことをうつうつと考え、

『死』をも選択肢に入れてしまうくらいの
苦しみと悲しさ、絶望…。

そう思うと、当たり前のように、
赤ちゃんを健康に産み、育てている様ですが、
ママが元気で、赤ちゃんも元気、
今の状態がどうであれ、頑張ろうとされている
そんな佐々木さんがいることは、
幸せなことなのです。

(3)自分の心を労わり、出来ていることを褒めよう。

ですから、夫婦の関係を立て直そうと
今必死に頑張るよりも、

今は、自分の身体を休め、労わってあげること。

また、つい出来ない…と思ってしまう
自分を責めるのではなく、認めてあげること。

(ちゃんと家庭は回っているし、出来てるよ!って!)

そして、旦那さんのことを考えると
絶望的な気持ちになる…もしれませんが、
それも、女性ホルモンの影響という可能性もある訳です。

「今日」という詩をご存知ですか?
あなたの今やっていることは、
姿形のなく解りにくいことかもしれませんが、
とても尊いものです。

『今日』 (伊藤比呂美訳)

今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう

人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの?とか

わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた

ほんとにいったい一日何をしていたのかな

たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?

今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって

そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ

(以下原文)
Today

Today I left some dishes dirty.
The bed got made about two-thirty.
The nappies soaked a little longer.
The odour got a little stronger.
The crumbs I spilt the day before
Were staring at me from the floor.
The art streaks on those window panes
Will still be there next time it rains.
For shame,oh lazy one you say
And “just what did you do today?”.

I nursed a baby while she slept.
I held a toddler while he wept.
I played a game of hide’n’seek.
I squeezed a toy so it would squeak,
I pushed a swing,I sang a song,
I taught a child what’s right and wrong.

What did I do this whole day though?
Not much that shows,I guess it’s true.
Unless you think that what I’ve done
Might be important to someone
With bright blue eyes-soft blond hair,
If that is true,I’ve done my share.

この詩はニュージーランドの
子育て支援施設に張り出されていたもので、
作者不明のまま世界中に広まったものだそうです。

私も、初めてみた時、心を打たれました。

子育ては、成果として解りにくいですが、
赤ちゃんに対する愛情を一日一日育んでいるのです。
あなたは、「あなたにしか出来ないこと」をしっかりやっているのです。

(4)困ったら、助けを求めてもいい。

旦那さんが、佐々木さんの思う様にはしてくれないかも、しれません。
なかなか父親になってくれない…と
感じる場面があるかもしれません。

もし、そうなら、助けを求めてみるのはどうでしょうか?
あなたの母親でもいいでしょうし、
友人、頼れる先輩、どうやって乗り越えたのか、
聞いてみてもいいかもしれません。

また、旦那さんにも、少しでもできることをお願いしてみましょう。

「今、安定してない時期だと聞いたから、
精神的に支えてほしい。
喧嘩が続くよりも、別居が今は楽だから待ってほしい。」

と旦那さんにできることをお願いしてみてもいいかもしれません。

別居していても、話したい、愚痴りたいことがあったら、電話する…。

気分が落ち着くまでは、

それでもいいのではないでしょうか?

また、ご両親が健在で、手伝う事が可能なら
ご両親にも子育てを手伝ってもらいましょう。

産後クライシスで離婚しないための4つのポイント まとめ

子育ては皆でするものです。
たった一人で世間と隔離されてするものではなく、
多くの人と関わった方がずっと楽しくなります。

・ワンオペ育児

・夫婦不仲

・産後うつ

…などでは、だれもそこに未来を感じられないものです。
私も転勤族なので、ここに引っ越しも絡んできて、
とてもきつかったのを覚えています。

今落ち込んだり、イライラしたり、
するのは「当たり前の時期」です。

特に旦那さんは、どう手助けしていいか解らない方が多いです。

なので、旦那さんにもして欲しい事を
具体的に伝えてみて下さい。

今早まって離婚を決意して後悔しないためにも、

子どもを産んだあなたの身体に感謝して、
頑張っている自分を認め、
産後のライフスタイルを
自分のものにしていってください。

夫婦の形も家族の形も『イビツ』でもいいです。


最初から完璧にできるママも、

最初から完璧な夫婦の形も、

家族の形もありませんから。

夫婦で協力して、

今は嫌なら、

身近な人と協力して『今』の大変な時期を乗り切っていきましょう!

この先に…光はありますから!

それでは、有難うございました!

あなたにとって…

素敵な一日になりますように。^^